オレン氏は、この記事において以下の3つの「懸念」を提示しています。
1- オレン氏によれば、米国とイランの核交渉の再開によりイスラエルは新たな課題に直面しており、軍事的選択肢を放棄してイスラエルは米と直接交渉し、安全保障上の確約を得て、イランの利益を強化しうる合意成立の可能性のリスクに備えなければならないということです。
2- オレン氏はさらに、「軍事的選択肢が明らかになくなった今、イスラエルは何ができるのか?」という疑問を提起しています。そして、イスラエルは最悪のシナリオ、つまり遠心分離機を一つも無力化せずにイランを強化する合意に備えざるを得なくなると強調し、 「このような合意は、イランにハマスとヒズボッラーの再建の可能性を与えるかもしれない」と語っています。
3- オレン氏はさらに、「イスラエルは、イランと米国が合意に至る可能性を懸念しており、(イスラエルにとって)不十分な内容の合意は西アジアにおける米国の弱点を浮き彫りにし、ロシアと中国の立場を強化する可能性がある」と主張しています。
そして、「従来までとは異なり、イスラエルは新たな米・イラン合意に対する米議会の反対を期待することは不可能である。米民主党もオバマ元大統領も2015年の核合意と同様の合意を支持するとみられ、共和党はトランプ大統領に反対しないだろう」との見方を示しています。このため、オレン氏は「イスラエルは、そのような合意が期限満了後にイランによる核兵器生産につながる可能性があることを警告すべきだ」と強調しています。
そしてオレン氏は、イスラエルが強固な安全保障の確約を得るべくホワイトハウスと緊密な協議を行うことを求めました。これには戦略爆撃機の提供やその乗組員の訓練などが含まれます。つまり、イスラエルは新たな状況を最大限に活用し、米国から戦略兵器を受け取ろうと画策しているのです。
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